イーサリアムで行われるアップデートとは?セレニティと過去アップデートについて

イーサリアムで行われるアップデートとは?セレニティと過去アップデートについて

仮想通貨の世界で有名な通貨の一つにイーサリアムがある。
ビットコインに次ぐ第二位の時価総額を誇っているので、仮想通貨へ投資を行っているほとんどの方はこの通貨を知っているのではないだろうか?
弱冠19歳のカナダ人ヴィタリック・ブテリン氏が考案した通貨で、また発行上限・半減期がない通貨としても知られている。

様々な特徴があるイーサリアムだが、実は”未完成”の通貨だとも言われている。
もちろん現在のイーサリアムも時価総額二位なので、しっかりと仮想通貨としての役割は果たしていると考えて頂いて間違いはないだろう。

しかし、イーサリアムはより良い仮想通貨を目指しシステムのアップデートを2020年現在の今でも行い続けている。
具体的なアップデート内容は大きく分けて下記の4つだ。

  • Frontier(フロンティア)
  • Homestead(ホームステッド)
  • Metropolis(メトロポリス)
  • Serenity(セレニティ)

この内最初の3つは既にアップデートは終了した。
だが、残りのSerenityだけは未だ行われていない。
ちなみにセレニティのアップデートは、2019年に行われる予定であったが色々な問題に見舞われ延期となった過去がある。
現在、2020年内にアップデートは行われると言われているが、具体的にいつなのかを次章から掘り下げて見ていこう。

イーサリアムのアップデートはポジティブな事が多く、過去のアップデートでもほとんどのケースでイーサリアムの価値は比例して上昇した通貨だと言える。その為今後のアップデート時期を知っておいても損はないはずだ。
また既にアップデートが完了した3つについても、具体的にどのような改善を行なったのかもこの記事で紹介していく。

それでは始めていこう。

※実際イーサリアムという名前はプラットフォームで、本来はイーサという名前が仮想通貨の正式名称とはなるが、イーサリアム=仮想通貨と記載される事の方が多いので本記事もそれに倣っていく。

Serenity(セレニティ)のアップデートはいつ?

セレニティは2020年12月1日に最初のアップデートを行う予定だ。
先程紹介したように過去延期をした事もあるのであくまで予定だが、とりあえずはこの日付を覚えておこう。

イーサリアムにとってこのセレニティのアップデートが最後となり、かなりの大型アップデートだ。
その為セレニティアップデートは4つに分かれており、全てのアップデート完了は2021年となっている。

どれもポジティブなアップデートばかりなので、イーサリアムの価格が上昇する可能性はとても高いと言えるだろうし、そのように予想する記事も多い。それでは、セレニティ内で行われるアップデートは一体どのような事なのかを説明していこう。

コインエイジの調整

仮想通貨について知らない方からすれば、コインエイジという言葉は聞き慣れないだろう。
コインエイジについて紹介する為には、まずマイニングについて説明する必要がある。

マイニングとは、日本語で採掘という意味だ。
イーサリアムは、新規の取引情報を解析するというとても面倒な作業を行う必要がある。

この作業を行う上で膨大な量の計算が必要となるのだが、この作業を行う為の計算の元(つまりパソコン)を提供したユーザーに対して支払われる報酬だ。この場合であればイーサリアムが報酬として受け取る事ができる。
計算から報酬を受け取るまでを”採掘”つまりマイニングという。

そろそろ話を戻そう。
コインエイジとは、マイニングの難易度が調整される事だ。
マイニングを行っている方は総称してマイナーと呼ばれるが、報酬として仮想通貨を受け取る事ができるという大きなメリットがあるのでマイナーは多数存在している。

イメージしやすい為に簡単な例を挙げるが、例えばマイニングを行い始めて1年目のAさんと10年目のBさん。どちらの方がマイニングを行っているかと言われれば、10年目のBさんだろう。しかしこのままだとAさんはマイニングを行っても、なかなか報酬を受け取る事ができない。

何故かというとマイニングは誰がいつ行ってもいいという事ではなく、早い者勝ちなのだ。
山の中に仮想通貨が埋まっていて、それをマイナー達が我先にと採掘していく。
そしてそれを最初に発見した者のみが報酬を受け取れるとイメージすると分かりやすいだろう。

このような状況なので、経験もある古参ばかりが仮想通貨を受け取る事ができて寡占化する恐れがある。
つまり新参者が勝てない世界になってしまうのだが、この寡占化を解消するのがコインエイジだ。

例えば古参がマイニングに成功したら、次は古参のマイニングの成功が意図的に難しくなるように調整される。
そうする事で新参が早く発見できる可能性が高まる訳だ。

この仕組みを作る事で新たに参入する個人でもマイニングを行う事ができる。という事は、イーサリアムを保有する人が増える。知名度も上がり、イーサリアム自体の価値も上昇する可能性があると言えるだろう。

電力の消費問題を解消

実はマイニングという行為はかなりの電力がかかる。
こればかりは目に見える物ではないので想像して頂くしかないのだが、膨大な計算をパソコンで行うので電力がビックリするくらいにかかってくるのだ。

例えば、大手メディアのWIREDは仮想通貨代表格のビットコインの年間消費電力は4から5テラワットであり、最大で44テラワットを消費している。これは2017年の香港の電力消費と同じであると論じている。多かれ少なかれ、時価総額第二位のイーサリアムでも多大な電力を使用しているというのは間違いではないと考えていいだろう。イーサリアムはこの電力問題を深刻に捉え、電力の消費を軽減するアップデートを加える。このアップデートを行う事で、電力の消費が抑えられ環境問題にも配慮する事となる。

シャーディング技術の導入

イーサリアムは知名度が高い仮想通貨の一つなので、利用者は今現在もどんどんと増えてきている。
だが一方で、利用者が増えれば増えるほどにイーサリアムの取引やアプリの実行が遅延するという問題にも見舞われているのが現状だ。

遅延してしまう理由を調べてみると「イーサリアムは全ての取引を、全てのノードが負担して稼働している」との事。
多くの記事を見るとこのような説明がなされているが、専門知識があまりないとこの文章は意味がよく分からないのではないだろうか?ちなみに私は当初全く意味が分からなかった。

なので私は少し視点を変えて、別の角度からこのシャーディング技術について説明しようと思う。

例えば百人の人間に複雑な数学の問題を5問出したとする。
シャーディング技術が導入される前は、この百人全員が複雑な5問の数学問題を解く必要があった。

しかしシャーディング技術を導入する事によって、1問を解く人数は20人、残りの4問もそれぞれ20人/1問と分担して問題を解くようになった。

これがシャーディング技術である。つまり分担化だ。
この技術をイーサリアムへ取り入れる事で効率化を図る事ができる。
その結果、イーサリアムの取引・アプリの実行が早くなるという事だ。

ライデンネットワークの導入

ライデンネットワークもトランザクション(取引)を早める機能の一つだ。
例えばAさんとBさんがイーサリアムで取引をしたいと思っていたとする。
ちなみにこれがこの2人にとって初めての取引だったのだが、両名どちらもCさんとは複数回取引をした事がある。

ライデンネットワークが導入されれば、AさんとBさんの間でチャネルを開く必要がなくなってくる。例えば、AさんがBさんへ10イーサリアムを支払う事になれば、一度AさんからCさんの元へ10イーサリアムが送られる。その後、CさんからBさんへ送られていくという形だ。

Cさんが盗難したらどうするのだろうという疑問もあるかもしれないが、大丈夫だ。
ライデンネットワークでは盗難されるリスクは暗号技術を利用して解決している。
その為、お互いに信用がないユーザー同士でも取引ができる。

このライデンネットワークを導入すると、いちいちチャネルを開く必要性もなくなるので取引がかなり早くなる。
ユーザーにとって使い勝手が良くなってくれば、自ずと利用者も増え価値も上がっていく事だろう。

アップデートのまとめ

いかがだっただろうか?
大きく「コインエイジ」「電力消費問題」「シャーディング技術」「ライデンネットワーク」これら4つのアップデートがイーサリアムでは2020年から2021年の間に行われる予定だ。
実はこのアップデートは「PoWからPoSへの移行」とも言われているので頭の片隅に入れておいて欲しい。
そして最後に、あくまで「予定」だという事も覚えておいて欲しい。

その他のアップデートについて

それでは、残り3つのアップデート内容についても簡単に紹介していこう。
その他のアップデートについて
「Frontier」「Homestead」「Metropolis」は既に行われたアップデートだが、一体どのようなアップデートを行ったのか?また、その際のイーサリアムの価格の変化についてもあわせて記載していく。アップデートの内容と価格の変化について知っておく事で、今後の仮想通貨投資にもきっと役立てる事ができるであろう。

Frontier(フロンティア)

フロンティアは、基本機能の導入のアップデートで、イーサリアムを安定させて稼働させる為にプレリリースとしてローンチされた。このアップデートは、いわばイーサリアムを本格的にローンチさせる為のテスト的な位置づけである。

Homestead(ホームステッド)

こちらのアップデートでは、先ほど紹介したフロンティアで行ったアップデートの際に発見されたバグの修正を行った。
更にもう一つ、仮想通貨の世界を震撼させたTheDAO事件の対応も行った。
ちなみにTheDAO事件とは、52億円相当ものDAOがハッカーによって盗まれた事件のことである。

盗まれた仮想通貨はマイナーなDAOという通貨であったのだが、DAOは元々イーサリアムの技術を活用した仮想通貨だった。ここでイーサリアムは「盗難」自体をそもそも無かった事にするアップデートを行った。(中にはDAOのシステムが原因で盗難されたのに、なぜイーサリアムが介入するのかが分からないという批判的な意見も出た)

しかし仮想通貨はそもそも中央集権化されていないのが特徴だ。
つまり法定通貨の日本円のように国に管理されておらず、ユーザー同士が管理していく事こそが仮想通貨の特徴の一つ。

それなのに、盗難されたイーサリアムの価値を無かったことにしてしまうのは「管理」している事にならないかという意見も出た。どちらが正しいか、この記事で論ずる事はしないが「価値を無くしてしまう」という案に反対していた者は組織を離れ新たに「イーサリアムクラシック」と言う通貨が誕生した。

結果としてこれらのアップデートは市場に好印象を与える事になり、イーサリアムの価値は1イーサリアム=500円から1,600円と3倍まで上昇した!

Metropolis(メトロポリス)

メトロポリスというアップデートでは大きく「ビザンチウム」「コンスタンティノープル」この2つが行われた。
次章から、もう少し掘り下げて見ていこう。

ビザンチウム

ビザンチウムは、イーサリアムのセキリュティ向上を目的としたアップデートである。
具体的にはマスキング、ゼロ知識証明、zh-SNARKSと言った新しい技術を導入した事でセキュリティが格段に向上した。
仮想通貨はそもそもインターネット上にあるお金なので、ハッカーから盗難対象とされる可能性はある。

銀行で脅してお金を盗むよりもリスクはとても低い行為であるし、悪意を持った第三者からすれば格好の的。
それ故イーサリアムは様々なセキュリティを導入し盗難防止を図っている。
このセキュリティ向上アップデートを行った事で、イーサリアムの価値は1イーサリアム=5万円から16万円台になり、こちらも3倍上昇する結果となった。

コンスタンティノープル

こちらのアップデートは多くあるが、ここではブロック報酬の変更を紹介していこう。
先ほどマイニングという報酬について説明したが、このブロック報酬の変更ではマイニングの報酬が減少した。
これをDifficulty Bombともいう訳だが、報酬が元々3イーサリアムだったのが2イーサリアムと変更になったのだ。

一見するとあまりポジティブなアップデートには見えないが、意外なメリットがある。
マイナー達がもらえる報酬が減少してしまった事で価格が下がりにくくなったのだ。
マイナー達は報酬をもらったら、その仮想通貨をそのまま売却する人が多くいる。(もちろん保有している方もいる)

つまり今まで3イーサリアムを売却していたのに、アップデートにより2イーサリアムしか売却できなくなった。
結果的に売り圧力が少なくなり、価格の大幅な下落が減ったのだ。
ちなみにこちらのアップデートでもイーサリアムの価値は3倍まで上昇する結果となった。

まとめ

いかがだっただろうか?
イーサリアムは未完の仮想通貨ではあるが、それでも時価総額は第二位と素晴らしい仮想通貨の一つだ。
今後、最終アップデートまで完了しユーザーの使い勝手が良くなってくれば、もしかしたら時価総額の面でビットコインを抜いてしまうかもしれない可能性だって持っている。

一般消費者だけが使用している仮想通貨ではなく、企業も導入を進めているのもイーサリアムの知名度を更に上げる一因になっている。また2017年には、改正資金決済法も施行され仮想通貨が一つの支払い方法としても認められている。
法律に認められ、世間一般からも今後更に認められていけば、より一層身近な通貨としてイーサリアムはその存在感を高めていく事になるだろう。

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